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2009年02月 アーカイブ

2009年02月06日

祝・竹原信一市長 刑事告発! --ブログ更新が公職選挙法違反か白黒つけよう

 オバマ大統領もビックリの事態が現実化した。
 
  ● ブログを更新して刑事告発される? オバマ大統領もびっくりだよ!

 竹原信一市長がブログ更新で刑事告発されたのである。 

 鹿児島県阿久根市の竹原信一市長(49)が昨年8月の市長選期間中にインターネットの日記(ブログ)を更新し続けた問題で、県議や市議ら28人が22日、竹原氏を公職選挙法違反(文書図画の頒布)の疑いで阿久根署に刑事告発した。県警は近く受理する見通し。警察庁によると、これまでブログの更新によって同法違反容疑で逮捕、立件された例はないという。

 竹原氏はこの日、記者会見を開き、「ホームページの更新は文書図画の頒布にあたらず、法律に違反していない。捜査していただいてよろしいのではないですか」と述べた。
   http://www.asahi.com/national/update/0122/SEB200901220022.html

 
 この告発には次のような問題点がある。(注)
 
 1 告発者が当事者ではない。竹原信一氏に負けた対立候補ではない。
 2 告発者がブログ・ホームページを持っていない。具体的な被害を受けていない。
 3 告発者は、「ホームページの更新は文書図画の頒布にあたら」ないという竹原信一氏の主張(私の主張)にまともに反論していない。
 4 選挙が終わってから、五ヵ月近くも経ってからの告発である。しかも、市議会選挙直前の告発である。

 このような告発は怪しい。〈自分達の選挙のための告発ではないか〉と疑われても仕方ない。〈ためにする告発〉と疑われても仕方ない。インターネット上でも次のような意見が公開さている。 

 市長の不信任議決を受けての議会解散を見据えて、市長のイメージダウンを狙っているのでしょうか?
  http://d.hatena.ne.jp/senshin5f/20090123
 
 これが多くの人の実感ではないか。
 全く当事者でない市議が、市議選の前に告発をしたのである。
 誠に怪しい。
 
 しかし、怪しい人物の怪しい告発であっても、告発は告発として処理されるべきである。
 竹原信一氏のブログ更新は公職選挙法違反なのか。いかに怪しい人物が告発したとしても、違法なら違法である。合法ならば合法である。
 司法の世界は、そのような事実の世界であるべきである。人間的な要素が入らない世界であるべきである。
 警察・検察は、このような面倒な案件に関わるのは嫌かもしれない。面倒なのは確かである。うやむやにしたくなるのは人情である。しかし、人間的な要素は一切考慮せずきちんと捜査するべきである。
 竹原信一市長も言っている。
 
  「捜査していただいてよろしいのではないですか」 

 警察庁は言う。
 
  「これまでブログの更新によって同法違反容疑で逮捕、立件された例はない」
 
 逮捕・立件されれば「画期的」である。
 さあ、逮捕・立件しよう。
 今まで、多くの候補者を「違法だ」と言って脅してきたのである。ホームページ・ブログの利用を妨害してきたのである。
 彼らには、逮捕・立件する義務がある。そうでなければ、「違法だ」と言ってきたことが「嘘」になってしまう。彼らには、白黒つける義務がある。
 竹原信一市長もそれを望んでいる。
 
                  諸野脇@ネット哲学者


(注)
 
 詳しくは次の文章をお読みいただきたい。
 
  ● ブログ・ホームページも作っていない議員に「不公平だ」と言う資格があるのか
  ● 竹原信一市長は、ブログ更新が公職選挙法違反でない理由を既に述べているのだ --刑事告発するなら、その理由を批判しなければならない
  ● そんなふぬけた姿勢ではブログ更新を刑事告発できないぞ!(笑)

2009年02月07日

祝・竹原信一市長 不信任案可決! --選挙は総合的判断の場である

 竹原信一阿久根市長への不信任案が可決された。(注1) 

  ◆出席全議員が賛成、「全国に阿久根の恥さらした」◆

 ブログ(日記形式のホームページ)を使った選挙運動などで物議を醸している鹿児島県阿久根市の竹原信一市長(49)に対する不信任案が、6日開かれた臨時市議会に議員提案された。

 出席した15議員全員が賛成し、可決した。地方自治法に基づき、市長は10日以内に市議会(定数16、欠員1)を解散しなければ失職するが、市長は議会解散を選択する意向で、3月にも出直し市議選が行われる。
  http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090206-OYT1T00808.htm?from=nwlb

  
 木下孝行議員は、竹原信一氏を「全国に阿久根市の恥をさらした」と評した。
 これは、正に正確な表現である。
 阿久根市議会には大きな「恥」があり、それを竹原信一氏が明るみに出していたのである。(笑)
 阿久根市議会の状態を見ていただこう。(注2)
 
    ● スーパーモーニング「パック旅行で〝海外視察〟直撃! トンデモ市議会」

 政務調査費で温泉バスツアーに行った築地新公女議員。
 それを容認した京田道弘議長。
 領収証を偽造した的場眞一議員、山下孝男議員。
 
 これらの議員の言動は「阿久根市の恥」である。
 竹原信一氏は、その「恥」を追及し続けてきた。「さらし」続けてきた。議長をはじめとする多数派は「恥」を隠蔽しようとしてきた。(注3)

 市議達は、竹原信一氏の「選挙期間中のブログ更新」を刑事告発している。多くの議員が、このような「恥」に関わり、このような「恥」を容認してきたのにも関わらずである。「盗人猛々しい」とはこのことである。
 この告発について私は次のように書いた。 

 ……〔略〕……怪しい人物の怪しい告発であっても、告発は告発として処理されるべきである。
 竹原信一氏のブログ更新は公職選挙法違反なのか。いかに怪しい人物が告発したとしても、違法なら違法である。合法ならば合法である。
 司法の世界は、そのような事実の世界であるべきである。人間的な要素が入らない世界であるべきである。
  ● 祝・竹原信一市長 刑事告発! --ブログ更新が公職選挙法違反か白黒つけよう

 これは司法の世界の話である。
 選挙はそれとは違う。
 選挙では、「怪しい人物の怪しい告発」は割り引いて考えられる。「自分達の選挙を有利にするために竹原市長のイメージダウンを狙っているのだろう。」「竹原市長がいると自分達が好き勝手なことが出来ないので、嫌がらせをしているのだろう。」
 さまざまな人間的な要素が想定される。(注4)
 選挙は総合的な判断が下される場なのである。
 
 選挙の世界と司法の世界は違う。
 阿久根市の有権者の判断が楽しみである。
 
                  諸野脇@ネット哲学者 
 

(注1)

 竹原信一市長は自ら不信任案提出を求めていた。
 議会を解散して、議員を入れ換えるためである。
 これは、ずいぶん前からの竹原信一氏の信念である。 

 唯一の解決策
変えるには市民が自ら立ち上がるしかない。辞職、解散させこの市長、議会を全面的に作り変えなければ転落を止めることは出来ない。議員の過半数が自主的に心を入れ替えることなどありえない。万一、心を入れ替える事があったとしても、そもそも議会の仕事を考える力がない。職員が提案したものを選ばされる事以上の能力が決定的に欠落している。ひどい事に議会では論理的に組み立てた議論ができない。すぐに多数決に逃げ出す。本当に話しにならないのだ。私は、議員になって最初の一般質問で「阿久根市議会は不良債権ではないか」と発言した。私は今、確信している。
  ● 2007/03/18 (日) 議会報告3 問題の根源

 つまり、この不信任案可決は、竹原信一氏は狙い通りの展開なのである。
 しかし、この点の報道がほとんどない。
 残念である。

 
(注2)

 このビデオの存在は、そうるふれんど氏のブログで知った。
 
  http://ossanndream.blog101.fc2.com/blog-entry-267.html
 
 お礼申し上げる。
 

(注3)

 竹原信一氏は情報公開を求めていた。 

 政務調査費の使途について、資料を提出せよと私は要求しましたが、議長及び事務局がまた拒否をいたしました。(「阿久根市議会議事録 平成19年12月7日」 38ページ)

 しかし、議会の多数派はそれを拒否したのである。


(注4)

 竹原信一氏についても、これは同じである。「ただのパーフォーマンスではないか。」「少しいかれているのではないか。」
 さまざまな人間的な要素が想定される。
 その総合的な判断が選挙結果なのである。

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